CDのエンファシスについて考えてみた。 ところで「CDのエンファシスってどんな方式で、どんな意味があるんだ?」と興味を持ったまではよかったけど、インターネットを探していたところ、なんだかわかりやすい説明が見つからない。結局、自分なりにまとめてみた。 CDは言うまでもなくデジタルで記録されている。アナログ量をデジタル化して記録しているが、この量子化(デジタル化、数値化とも言う)したときに、デジタルの最小単位でしか記録できないわけだ。例えば、本来は13502.6354・・・ってものが13502として記録される。0.6354・・・の分は切り捨てられてしまい、本来の波形にはない成分がここで発生して、量子化ノイズになってしまう。で、CDとかSPDIF(Sony Philips Digital InterFaceの略らしい。よくCDの後ろとかからの出力で使われている論理フォーマットの規格だそうだ)は通常16ビットだから、全体を65536の分解能を持っているわけで、まぁ、この程度だと量子化ノイズは通常の音量ではあまり気にならないレベルだと言える。しかし、小さい音とか高音域では、信号の変化量が小さいから、切り捨てられる小数部分の影響が大きくなって、その量子化ノイズは気になりやすい。つまり小さい音とか高音域では分解能に大きく左右されるわけだ。20.5913・・・が20になるわけで、20に対して0.5913・・・という割合は、13502の時と比較して大きくなっているのは、お分かり頂けるだろう。 そこで、CDのエンファシスは、高音域を大き目に記録して再生時にもとに戻してやることで、高音域にありがちなジャギジャギした量子化ノイズが押さえていると言うわけ。デジタル記録でも、ノイズリダクションが必要になってくるなんて、なんだか不思議な気がするなぁ。 |